冬は寒くて楽しめないのでは、と思われがちなグランドサークル。でも、オフシーズンだからこそのメリットや美しさがあります。
今回は、冬のグランドサークル旅行のメリットと注意点をご紹介します。
前回まで19回にわたって、我が家が年末年始に行ったグランドサークル子連れ旅行木をお届けしました。
最初から読む方はこちらから。
doubutsu-koduretabi.hatenablog.com
今回からは、冬のグランドサークル旅行についての情報を書いていきます。というのも、冬のグランドサークルについての日本語で書かれたサイトが少なかったから。我が家の経験がどなたかの参考になれば嬉しいです!
グランドサークルとは
グランドサークルとは、アメリカ南西部にある国立公園や国立モニュメントなどが集中しているエリアのこと。具体的には、ユタ州南部とアリゾナ州北部を中心にコロラド、ニューメキシコ、ネバダ州の一部に広がるエリアです。
Federal Highway Administration - http://www.grandcircle.org/, パブリック・ドメイン, リンクによる
グランドサークルには、アーチーズやグランドキャニオンなど10の国立公園の他、モニュメントバレーやアンテロープキャニオンといった見どころがたくさんあります。
1週間程度の旅行ではとても全て回りきれないほどです。
グランドサークルのベストシーズン
グランドサークルがあるアメリカ南西部は乾燥地帯であり、夏は非常に暑いです。そして夏休みシーズンなのでアメリカ国内はもちろん、海外からの観光客も集まる、繁忙期になります。
逆に冬は閑散期ですが、グランドキャニオンやブライスキャニオンなど標高が高い場所にある国立公園は冷え込みが厳しく、大雪に見舞われることもあります。
このため、グランドサークルのベストシーズンは気候が穏やかでそれほど混雑しない、春か秋となります。
そうはいっても、学校や仕事によってはなかなか春や秋に長期間旅行に行くのは難しいですよね。
我が家も休みが長いクリスマス〜年始にかけて、つまり冬に旅行しました。
冬のグランドサークルのメリット
冬はオフシーズンとなるグランドサークル。でも、旅行に行っても全然楽しめない訳ではありません。
冬に行くグランドサークルのメリットは以下のようなものがあります。
空いている
これ、最大のメリットだと思います。
観光客がたくさん来る季節は宿の値段が高かったり、そもそも予約が取りづらいですが、冬は直前でも国立公園内の宿が予約できたりします。
観光の時も、場所によっては自分たちだけで絶景ひとりじめ!なんて状況もありました。人が写っていない写真も撮り放題です。
雪景色がとんでもなく美しい
グランドサークルの大地は赤土です。赤い岩に白い雪が積もると、それはそれは神秘的な美しさとなります。
写真は朝焼けに染まるグランドキャニオン。うっすらと積もる雪がグランドキャニオンにさらなる彩りを添えています。
ナバホ族の聖地、モニュメントバレーもこのとおり。冬ならではの絶景です。
夜更かし・早起きをしなくても朝日や夕日が楽しめる
グランドサークルではやはり朝日、夕日鑑賞がしたいですよね。
我が家が旅行した年末年始は、1年で一番日が短い時期です。日の出は大体7時半、日の入りは17時半くらいでした(ネバダ州は時差があるので、それぞれ1時間早くなります)。
これなら朝起きるのも苦にならない時間で、夕食は夕日の後にゆっくり楽しめます。
夏の日が長い時期、日の出は5時台で早起き必須、日の入りは19時台でちょうど夕食どきに重なるので、 なかなか子連れ旅行には厳しいスケジュールとなります。
日が短い冬は行動時間が短い一方で、子連れ旅行でも無理なく朝日や夕日鑑賞が楽しめると思います。
冬のグランドサークルの注意点
もちろん、オフシーズンの冬に行くにはそれなりの注意点があります。
防寒対策をしっかりと
グランドサークルの冬は寒い!参考までに2019年末のグランドサークル各地の気温は以下のとおり。
- グランドキャニオンとモニュメントバレー:最低-10℃、最高-2℃
- アーチーズとキャニオンランズ:最低-18℃、最高-5℃
- ブライスキャニオン:最低-18℃、最高-8℃
- ザイオン:最低-5℃、最高3℃
- バレーオブファイヤー:最低0℃、最高15℃
バレーオブファイヤー以外、かなり厳しい寒さになります。ダウンやスキーウェア、手袋などでしっかり防寒しましょう。
スマホ対応手袋があると撮影に便利です。
そして雪仕様の足元も忘れずに。路面には雪や残雪があるので、スニーカーでは滑ります。
日程には余裕を持って
冬のグランドサークルは、大雪に見舞われることもあります。
大雪の後は除雪ができるまで、半日〜数日間にわたって道路が通行止めになることも。運が悪いとホテル周辺で足止めになってしまいます。
我が家の旅行時も、グランドキャニオンで数日にわたり通行止めにあいました。
doubutsu-koduretabi.hatenablog.com
また、吹雪など天候が悪いと全く景色が見えません。モニュメントバレーでは霧のため朝日や夕日が見られませんでした(泣)
doubutsu-koduretabi.hatenablog.com
せっかくの旅行なのに行きたいスポットに行けなかった・見れなかったということがないように、日程には余裕を持って、どうしても外せない場所では予備日を設けるくらいがちょうどいいです。
冬は行けない場所、見れないものがある
そもそも、冬の時期はクローズしてしまい行けない場所があります。
最たる例がグランドキャニオンノースリム。例年、積雪のため11月ごろから5月ごろまでクローズしています。(サウスリムは通年オープン)
また、アンテロープキャニオンの「光のビーム」は、太陽の高度の関係で冬は見られません。
光のビームを見る場合は、夏の時期の正午前後に行く必要があり、その時間帯のツアーは料金が高くなります。
ザイオン国立公園の人気ハイキングコース「ナローズ」も、川登りがあり水温・気温とも低い冬は現実的ではないでしょう。
プランニングの時にはこういった箇所を避けてコース作りをするといいですね。