我が家は2023年7月に3人の子供を帯同してモントリオールに引っ越しました。
今回の記事では、中学生の上の子の転校手続きについてご紹介します。
- モントリオールで学校関係の手続きを自分で行う
- ステップ1:スクールボードに面談予約を取る
- ステップ2:スクールボードで面談
- ステップ3:スクールボードからメールが届く
- ステップ4:入学日はテストのみ。
- ステップ5:ウェルカムクラスの授業初日&説明会
- 転校手続きの時系列
- セカンダリースクールの学生生活について
バイリンガル都市モントリオールには、英語で授業を行う英語系の学校と、フランス語で授業を行うフランス語系の学校があります。
前回の記事で、我が家は将来の永住権申請を見据え、フランス語系学校へ転校したと書きました。
doubutsu-koduretabi.hatenablog.com
我が家の3人の子供のうち、一番上は中学生です。この記事では、フレンチの公立中学校に通わせるまでの手続きについてご紹介します。
ケベック州では、小学校の次はセカンダリースクールと呼ばれる5年制の中高一貫校になります。
モントリオールで学校関係の手続きを自分で行う
留学でモントリオールに来られる方は、留学エージェントに依頼すれば、子供の現地校の手続きもサポートしてもらえるようです。駐在でモントリオールに来られる方も、勤務先や前任者から情報が得られる場合が多いです。
我が家はいわゆる現地採用での就労でモントリオールに越してきました。引越しにかかる諸々の手続きについて勤務先からのサポートはほとんどない上、現地に相談できるような知り合いもいません。そのため、ネットの情報を頼りにしながら自力で手続きを行いました。
ここに書くのはあくまで個人の体験談ですが、私自身がブログなどの情報にかなり助けられたので、どなたかの参考になれば幸いです。
※2023年8月時点の個人の体験談です。正確な最新情報は、必ずスクールボード(教育委員会)又は各学校にお問い合わせください。
ステップ1:スクールボードに面談予約を取る
子供がフランス語を話せない場合は、まずスクールボードでの面談のため、予約を取ります。
スクールボードは、日本で言う教育委員会のような役所です。ダウンタウンを含むモントリオール島東側を管轄するスクールボードはCSSDMと呼ばれています。
面談の予約はCSSDMのHPからオンラインで取ることができます。
いきなりフランス語で表示されますが、焦らず中央部分にある「Admission et inscription」をクリックしましょう。
すると、転校の手続きや必要書類が書かれています。Google翻訳を駆使してなんとか内容を把握しましょう。
ページをスクロールすると、外国人の場合の手続きが書かれています。「フランス語が喋れない子はアポ取りを」と書かれているのでクリックします。
あとは、リンク先の案内に従って郵便番号、両親の名前や連絡先、子供の名前や生年月日を入力すれば予約が取れる(はず)。
サイトから予約ができない場合は
なぜか我が家はエラーが出てオンライン予約ができませんでした。その場合は、HPにメールアドレスが載っていたので、Eメールで予約をとります。メールは英語でも大丈夫でした。
オンライン予約ができなかった旨をメールすると、次の日には返信がありました(カナダでは超早い)。
返信メールには、以下の情報を送るようにと書かれていました。
- 子供のファーストネーム、ラストネーム
- 子供の生年月日
- フランス語が話せるか?
- 自宅の郵便番号
- ビザステータス
- 電話番号
これらの情報をメールした翌日には、面談の日時が指定されて予約が取れました。
ステップ2:スクールボードで面談
指定された日時に子供を連れてスクールボードに出向きます。最寄りのメトロはグリーンラインL'Assomption駅。駅からは徒歩12分ほどです。有料ですが駐車場も併設されています。
スクールボードは大きなビルの2階にあります。館内の案内板にはイギリスやフランス方式で「ファーストフロア」と書かれていますが、日本式には2階です(見事に迷った)。
入室したら、受付に名前と要件を言うと、待合所で待つように言われます。英語も通じます。我が家は子供3人分で予約を取ったはずが、なぜか2人分しか予約が反映されていませんでした。そのことを伝えると「OK!」と、この辺は割とテキトー柔軟です。
待合所にはソファや遊び場もあり、子連れに配慮されています。8月下旬の新学期直前だったためか、かなり混んでいました。
予約から15分遅れくらいで、担当の係の方に名前を呼ばれました。最初にフランス語と英語どちらがいいか聞かれるので、英語と即答しました。
ウェルカムクラスについて
我が家の場合、全くフランス語ができないと伝えたためか、フランス語の面談ではなく、パスポートなどの必要書類を見せながらの登録手続きがメインでした。子供には、読書が好きか、家で使う言語などを英語で聞いてましたが、雑談の範囲なのか不明です。
フランス語が話せない子は、通常学級ではなくウェルカムクラスと呼ばれるフランス語集中クラスに入ることになります。
係の方が子供の情報をシステムに登録し、最後に登録内容を見せてくれるので、間違いがあれば、指摘して訂正してもらいましょう。間違いがなければサインをして終了です。
子供ひとりにつきたっぷり30分くらいかかるので、そのつもりで準備して臨むといいですよ。
持参した書類
- パスポート(家族全員分)
- カナダのビザ(全員分持参したが、確認されたのは親の分のみ)
- 子供の出生証明書(領事館で取得できますが、戸籍謄本の英訳で代用できました。親子関係が証明できればOKのようです。ちなみに英訳はビザ取得の際に日本の翻訳業者に依頼しました。)
- 住所を証明するもの2点(賃貸契約書とHydro Quebec(公共料金)の請求書を持参)
住所の証明書類などは、CSSDMのサイトに詳細が載っています。
子供の予防接種記録や成績証明書も持参しましたが、全く使いませんでした。
ステップ3:スクールボードからメールが届く
後日、スクールボードから入学する学校や入学日が書かれたメールが届きます。セカンダリースクールでは、制服があるので指定された店舗で買うようにと指示がありました。
制服以外の必要な持ち物については全く不明なまま、入学日を迎えました。
ステップ4:入学日はテストのみ。
入学日にメールで指定された登校時間までに学校に行きます。メインエントランス近くに事務室があり、どこに行けばいいか聞くとウェルカムクラス担当の先生が来るのを待てとのこと。
8時半までに登校するようにメールがありましたが、先生は9時に登場されました。この日はレベルチェックのテストのみで授業はないとのこと。
テストはフランス語と数学の2科目で、約1時間で終了でした。手応えを聞くと、数学は簡単、フランス語は全くわからなかったとのこと。
次の日からどうするのかは、「今日中に電話するね〜」と言われましたが、電話はなく…(カナダあるある)
ステップ5:ウェルカムクラスの授業初日&説明会
学校初日に電話はありませんでしたが、次の日にやっとウェルカムクラス担当の先生から、メールで授業初日の連絡がありました。
授業初日には、親向けの説明会で、以下の内容について案内がありました。
転校手続きの時系列
- 8月15日:オンラインで面談予約→エラーが出たのでメールで問い合わせ
- 8月17日:面談予約が取れる
- 8月23日:スクールボードで面談
- 8月25日:入学する学校についてメールが届く
- 8月31日:入学日。テストを受ける。
- 9月1日:ウェルカムクラスは授業なし。先生から授業初日の案内が届く
- 9月5日:ウェルカムクラス授業初日&親向け説明会
カナダの役所関係の手続きは、のんびりしている印象ですが、フランス語系の学校はかなり早い方かなと思います。なんにせよ日本のようにスムーズにはいきません。
セカンダリースクールの学生生活について
セカンダリースクールは、保護者が送り迎えする必要はなく、生徒だけで登下校しています。スクールバスもなく、必要に応じて学生用OPUSカードを購入してメトロやバスで通学します。小学校ほど親が手をかける必要はないようで、持ち物の案内も生徒自身に知らされています。
大学みたいに科目ごとに教室を移動するので、休み時間は慌ただしいようです。全授業のうち60%がフランス語、残り40%が数学、体育、音楽、美術です。まさにフランス語漬けの集中教室ですね。
通常クラスでは選択科目が多いようですが、ウェルカムクラスではクラス全員同じ時間割なので、仲のいい友達ができればいいなと思っています。