2019年8月下旬に3人の子(9歳、6歳、2歳)を連れてカナダとアラスカをRV(キャンピングカー)で旅行しました。
ユーコン準州ホワイトホースでRVを借りて、次の目的地アラスカ州ヘインズへ。
ヘインズの目的は、野生のグリズリーベアを見ることです!
ホワイトホース→ヘインズの絶景ドライブについてはこちら↓
doubutsu-koduretabi.hatenablog.com
この旅行記を最初から読むときはこちら↓
doubutsu-koduretabi.hatenablog.com
アラスカ州ヘインズについて
アラスカ州の南東部にあるヘインズは、州都ジュノーの北120kmにある海沿いの町です。
南東アラスカに2つしかない、陸路でアクセスできる町です(もう一つはスキャグウェイ)。
チクルート入江とチルカット入江に挟まれ、フィヨルドの景観が美しかったです。
ヘインズのグリズリーベア
町のそばを流れるチルクート川とチルカット川には、毎年夏の終わりから秋(8月〜9月)にかけて鮭が産卵のため登ってきます。
その鮭を狙ってヘインズ周辺のグリズリーたちが川に集まってくるのです。
特にチルクート川は、川沿いの道路から鮭を獲るグリズリー見ることができるので、「世界一アクセスしやすいクマウォッチング場所」と言われています。
アラスカ州でクマウォッチングといえば、カトマイ国立公園が有名ですが、水上飛行機でのアクセスとなり、ツアー代が1泊10万円、日帰りでも8万円と超高額。それでも1〜2年前から予約でいっぱいだそう。
それに対し、ヘインズでは車があれば個人でも見に行くことができるので「貧乏人のためのクマウォッチング」などとも言われています(笑)。
ヘインズでクマウォッチングツアーに参加
我が家はヘインズに3泊しました。目的はもちろんグリズリーベアを見ること!
10年前のアラスカ旅行、3年前のイエローストーン旅行でも見ることができなかったグリズリーベア。
今回は、万全を期すため、2日に分けて半日クマツアーに2回参加しました。
ツアーの流れは、2回とも同じ。
宿泊先のRVパークにお迎えがきた後、クルーズ船ターミナルでスキャグウェイからのツアー客と合流。
このターミナル、素晴らしい景色です。お手洗いもあります。
ガイドさんが、ハクトウワシを発見!
アップで。目つきが凛々しいです。
チルクート川でクマ探し
バスでヘインズの町を抜け、チルクート川沿いをクマを探しながら進みます。
20分ほど進んで、発見しました。
まだ2歳前の子供グリズリーです。
本来、グリズリーベアは2〜3歳くらいまで母親と過ごします。今年のアラスカは異常気象で暑く、餌が充分でないために、育児放棄されてしまったそう。
今は問題なく生きているけれど、母親なしでこの冬を超えるのは難しいだろう…とガイドさん。
野生の世界は厳しい。
こんな風に無邪気に遊んでいる姿を見せてくれましたが、なんだか悲しくなってしまいました。
その後、さらに上流の地点で数匹のグリズリーを観察しました。
鮭を捕まえました。栄養のある卵と内臓だけを食べて、あとは捨ててしまうそう。
ここで見たグリズリーの中には、育児放棄された子熊の母親もいました。この辺りのグリズリーには名前がついていて、ガイドさんは見分けがつくのだそう。
チルクート湖州立公園 Chilkoot Lake State Recreation Site
やがて道路の終点に着きました。チルクート湖州立公園です。
絵はがきのような美しい湖がありました。
ここでしばらく写真撮影と休憩。簡易トイレもあります。
古い井戸があり、子供たちはそちらに夢中!一応、水が出ます。
湖沿いの山の斜面に、ガイドさんがマウンテンゴート(シロイワヤギ)を発見!
スコープ越しに写真を撮ってくれました。丸で囲んだところに計3匹いるのがわかりますか?ちなみに肉眼では全然見えません!
マウンテンゴートはこんな動物です。これは2016年にグレイシャー国立公園で撮ったもの。
この時の記事はこちら↓
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チルクート湖州立公園にはキャンプ場があり、湖ではボートやカヌーも楽しめます。
Chilkoot Lake State Recreation Site
ハクトウワシを観察
チルクート湖を後にし、来た道を戻ります。途中、ハクトウワシが巣を作っている場所に立ち寄ります。
訪問時の8月末は、残念ながらひなは巣立った後でした。でも、つがいを見ることができました。
ヘインズのツアー会社を紹介
ヘインズで動物ウォッチングツアーを行っている会社は2社あります。
我が家はどちらも利用しました。
2社ともツアー時間は約4時間、グリズリーとハクトウワシをメインに、運が良ければ鹿やアザラシ、クジラが見られます。
1グループにひとつ、双眼鏡を貸してくれます。
どちらもガイドの質に差はなく、動物が見られるかは運によるところも大きいので、どちらを選んでも満足できると思います。
個人的には、とにかく動物観察したいならAlaska Nature Tours、動物以外にも風景や歴史的建造物も見たいならRainbow Glacier Adventuresがおススメです。
Alaska Nature Tours
ツアーは午後から夕方にかけて。
運転手とガイドの2名体制で動物を探します。
よってスコープも2台あり、一つを子供用に高さを調整してくれ、6歳の子でもハクトウワシを大きく観察できました。
ヘインズで生まれ育ったという運転手さんの視力は驚異的で、高い山肌のマウンテンゴートを発見するほど。私が見ても肉眼では残雪との区別が全くつきませんでした。
ツアー時間のほとんどを動物探し&ウォッチングに費やす、動物好きにオススメのツアーです。
Alaska Nature Tours | Specialists in Alaska's Natural History
Rainbow Glacier Adventures
ツアーは午前〜昼過ぎにかけて。ランチ付きのためかお値段はこちらの方が高いです。
ガイド兼運転手さんの一人二役でした。
ツアー前半にクマとハクトウワシを見た後は、入江の景色がきれいなところでピクニックランチ。
ヘインズのデリで仕入れたというランチは、ターキーサンド、クッキー、りんごにお水付き。なかなか美味しくてボリュームも充分。日本人だと食べきれないくらいです。
ランチ後はチルカット入江やヘインズ歴史地区の観光もしました。
動物にそれほど興味のない同行者がいるときは、こちらのツアーがいいかもしれません。
Rainbow Glacier Adventures - Alaska Tours and Photography
動物を見るならツアーがオススメ
ヘインズでは川沿いの道路から、個人でも簡単にクマウォッチングができます。
クマがよく出るポイントはかなり有名になっていて、人がたくさん集まっていました。
それに対し、車を停められるスペースは限られ、増え続ける路上駐車の対応に地元の方が苦慮している、という話を聞きました。 クマが現れると周辺の道路は通行に支障が出るほどです。
クマが見られる道路は対面通行ですが、道幅は広くなく、ツアーバスやRVはすれ違うのがやっと。路面はそれほど整備されていないのか、穴だらけの箇所もあります。
なので、安全のためにもツアー利用がオススメです。クマを見る際も、ガイドさんが安全な距離を保ち、適切な指示をしてくれるので、個人で見るより安心です。
次の記事は、ヘインズの町とRVパークについてです。
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